京都観光タクシー同友会の観光案内
【雨宝院】《高野山真言宗》075-441-8678
北向山雨宝院と号する高野山真言宗の寺である。もとは大聖歓喜寺と呼ばれ、千本五辻にあったが、応仁の乱(1467年)により堂宇は荒廃し、天正年間(1573~92)に当地に再興されたものといわれている。本堂に安置する本尊聖天(歓喜天)像は、像頭人身六臂の等身像で、嵯峨天皇の御病平癒祈願に一刀三礼して造られたものと伝えられている。観音堂に安置する千手観音立像は、藤原初期の重要な作風を示す優品であり、重要文化財に指定されている。また、胎蔵界を表す「あせかき弘法大師像」も有名である。
境内東南にある手洗井戸は「染殿井」といい、この水を染物に用いるとよく染まるといわれ、夏の旱魃時でも涸れることがないという。本堂前の桜は「歓喜桜」といい、御室の八重桜と同種のもので、根元から八重の花が咲く。その隣にある松は「時雨の松」といい、久邇宮朝彦親王が当院参詣の折、にわか雨をこの松の下でしのがれたと伝えられている。
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