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京都観光タクシー同友会観光案内

【元伊勢 (この)神社《主祭神・彦火明命(ひこほあかりのみこと)0772-22-0006

社伝によれば、元々真名井原の地(現在の境外摂社・奥宮真名井神社)に豊受大神が鎮座し、匏宮(よさのみや、与佐宮とも)と称されていた。『神道五部書』の一つの「豊受大神御鎮座本紀」によれば、崇神天皇の時代、天照大神が大和笠縫邑から与佐宮に移り、豊受大神から御饌物を受けていた。4年後、天照大神は伊勢へ移り、後に豊受大神も伊勢神宮へ移った。これによって、当社を「元伊勢」という。719(養老3)、真名井原から現在地に遷座して主祭神を彦火明命(ひこほあかりのみこと)とし、豊受・天照両神を相殿に祀り、社名を籠宮に改めた。真名井原の元の鎮座地は摂社・奥宮真名井神社とされた。後に海神・天水分神が配祀された。祭神が籠に乗って雪の中に現れたから「籠宮」という社名になったという伝承がある。『延喜式神名帳』では「丹後国与謝郡 籠神社」と記載され、名神大社に列し、月次・新甞の幣帛に預ると記されている。

社家の海部氏(あまべし)は、彦火明命を祖とし、当社の創建以来、代々奉斎をしてきたとされ、現在は82代目である。4代目の倭宿禰命は、神武東征の際に速吸門で亀に乗って神武天皇の前に現れ、大和国へ先導した。「海部氏系図」が国宝に指定されている。

神門 拝殿 社殿側面
重要文化財・狛犬 真名井稲荷神社 猿田彦社
春日大明神・天照大神和魂社 恵美須社 大和さざれ石

■主神 彦火明命(ひこほあかりのみこと)

別名として天火明命、天照御魂神、天照国照彦火明命、饒速日命(にぎはやひのみこと)とも、又極秘伝に依れば、同命は山城の賀茂別雷神と異名同神であり、その御祖の大神(下 鴨)も併せ祭られているとも伝えられる。尚、彦火火出見命は、養老年間以後境内の別宮に祭られて、現今に及んでいる。彦火明命は天孫として、天祖から息津鏡・辺津鏡を賜わり、大和国及丹後・丹波地方に降臨されて、これらの地方を開発せられ、丹波国造の祖神であらせられる。又別の古伝に依れば、十種神宝を將来された天照国照彦天火明櫛玉饒速日命であると云い、また彦火火出見命の御弟火明命と云い、更に又大汝命の御子であると云い、一に丹波道主王とも云う。

■相殿

豊受大神(とようけのおおかみ)天照大神(あまてらすおおかみ) 豊受大神は御饌津神とも申され、天照大神は、あまねく萬物を化育される天日の徳のように、天下蒼生を火の徳、高い徳を以ってお恵みに なり、生命を活動させられ、皇室や日本民族の大祖神と仰がれ、御饌津神は天照大神が崇祭された大神である。 

海神(わたつみのかみ) 大元霊神の御徳を分掌せられて、航海の安全、漁業の満足等をお司りになる。

天水分神(あめのみくまりのかみ) 大元霊神の御徳を分掌せられて、水の徳を以って諸々の水利、水運、水道等をお司りになる。奥宮相殿の罔象女命と共に神代以来最古の水神。

■境内摂社

◆蛭子神社 之の社は恵美須とも云い、彦火火出見命と倭宿祢命を祭る。

◆天照皇神社 祭神は天照大神の和魂、或は荒魂とも伝えられる。當社鎮座地は「大垣」であるが、神宮の御神領を書かれた神鳳抄の中に、大垣御厨(ミクリヤ)が所見する。

◆真名井稲荷神社 祭神は、宇迦御魂、保食神、豊受比売。古代から明治末期迄、奥宮真名井原に祭られていたのを、平成三年九月九日、八十年ぶりに本社境内に再建。

■境内末社

◆春日大明神 春日四神を祭るが、古代には建甕槌社と呼ばれたと伝える。

◆猿田彦神社 當社に祭る猿田彦神は、古来大世多大明神と呼ばれる。之は大佐田大明神の意であろう。

■石造狛犬[重文]  社頭の狛犬二基は鎌倉時代の作であるが、石造狛犬として日本一の名作であるとの定評がある。入神の作であるところから、その昔橋立に時々荒れ出て困ったのを、天正年間有名な豪傑岩見重太郎が剛刀で狛犬の脚を切断したところ、それ以来事無きを得て、爾来霊験があり、魔除の狛犬と云われる由の伝説がある。

□海部宮司家 元伊勢の創祀以来の祀職である海部氏は神代以来血脈直系で世襲し、大化改新以前は丹波国造であったが、その後祝部となり現在で八二代を数えている。二千年以上に及ぶその歴史と丹波国造としての伝統は、そのまま元伊勢としての当宮の歴史と伝統を物語っている。 

□倭宿禰命 海部宮司家の四代目の祖で神武天皇が御東遷の途次、明石海峡に亀にのって現れ、天皇を大和の国へ先導したといわれ、さらに、大和建国の功労者として倭宿禰の称号を賜った。

海部氏(あまべし)系図[国宝]  籠神社の社家、海部氏に伝わる系図であり、『籠名神社祝部氏係図1巻と『籠名神宮祝部丹波国造海部直等氏之本記1巻とからなる。ともに古代の氏族制度や祭祀制度の変遷を研究する上での貴重な文献として、1975年(昭和50)に重要文化財、翌1976年に国宝の指定を受けた。

■海部直伝世鏡 息津(おきつ)鏡・邊津(へつ) 昭和621031日に二千年の沈黙を破って突如発表されて世に衝撃を与えたこの二鏡は、元伊勢の祀職たる海部直の神殿の奥深くに無二の神宝として安置されて、当主から次の当主へと82代二千年に亘って厳重に伝世されたもの。日本最古の伝世鏡たる二鏡の内、邊津鏡は前漢時代、今から二〇五〇年位前のものである。また、息津鏡は後漢時代で今から一九五〇年位前のものである。そしてこの神宝はその由緒が国宝海部氏勘注系図に記載されており、又当主の代替り毎に 、口伝を以って厳重に伝世されたものである。現存最古の国宝海部氏系図並びに今回発表の二千年前の伝世鏡は、当主の元伊勢たる史実を実証するものであろう。

 

【奥宮 真名井神社】

彦火明命が丹後の地に降臨され、真名井神社に元初の神、豊受大神をお祀りされた。天ノヨサヅラ(ひょうたんのほめ言葉)に天の真名井のご神水を入れてお供えされたので、この宮をヨサの宮(吉佐宮)という。

■磐座主座(上宮)

豊受大神(とようけのおおかみ) またの名を天御中主神・国常立尊、その御顕現の神を倉稲魂命(稲荷大神)と申す。天御中主神は宇宙根源の大元霊神であり、五穀農耕の祖神であり、開運厄除、衣食住守護、諸業繁栄を司られ、水の徳顕著で生命を守られる。相殿に、罔象女命、彦火火出見尊、神代五代神を祭る。 

■磐座西座(上宮)      

◆天照大神・伊射奈岐大神(いざなぎのおおかみ)伊射奈実大神(いざなみのみおおかみ)

この磐座は日之小宮と申し、主神は天照大神であらせられる。奈岐・奈美二神は大八州(日本)の国生みの伝で有名であらせられる。当社奥宮境内真名井原に降臨せられ、天橋立(天地通行の梯)をお造りになられた大神で、夫婦和合、家内安全、授子安産、延命長寿、縁結びの御徳が著名であらせられる。

■天の真名井のご神水 豊受大神をお祭りするのにこの地が選ばれた理由の一つは、真名井の水という御神水が湧き出ていたからである。その霊験を今に伝えているのが、この天の真名井の水である。豊受大神のお顔は藤の花で、そのみたまは天の真名井の水との秘伝がある。

元伊勢籠神社ホームページより

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