京都観光タクシー同友会の観光案内
【多賀大社】《
伊勢神宮の祭神・天照大神の両親である伊邪那岐・伊邪那美の2柱を祭る。“お伊勢参らばお多賀へ参れ”と歌にも歌われ“お多賀さん”と民衆に親しまれた。近江地方、現在の甲賀郡の薬売りが長寿延命の神徳を絵解きしながら全国を売り歩いたことにより人々に知られ、後には多賀講という参詣組織が生まれるに至った。江戸時代には火災と再建を繰り返し、現在の社殿は昭和7年に再建されたもの。
滋賀県第一の大社。日本最古の書物「古事記」によると、この両神は神代の昔に、初めて夫婦の道を始められ、我国の国土、続いて天照大神をはじめとする八百万の神々をお産みになる。このように、命の親神様であることから、古くから延命長寿、縁結び、厄除けの霊神として信仰を集め、鎌倉から江戸時代にかけては、武家や民衆の信仰が一気に広まる。例えば、甲斐の武田信玄は25歳の厄年に際し、黄金2枚を寄進して厄除けを祈願し、太閤秀吉は母大政所の病気に際して「命の議、三カ年、ならずんば二年、げにげにならずんば三十日にても」と祈願文を寄せ、米一万石を寄進している。幸いに大政所は治癒され、その一万石で正面の太閤橋や奥書院庭園が築造されました。
本殿 | 延命石 | 奥書院庭園 |
◆延命石 鎌倉時代、※重源が80歳のとき、東大寺再建を自ら志し延命を祈願。満願の暁に柏の葉に“莚”の字形の虫食い跡を発見、“廿年延びる”と読み、勇気づけられ見事に東大寺の再建を果たしたという。その記念の石で、以来延命の信仰を集めた。また、柏の葉は多賀大社の神紋となっている。
※重源(1121〜1206) 法然に浄土宗を学んだ。治承の兵火で荒廃した東大寺再建のため造東大寺勧進職につき、諸国を回って勧進につとめた。鎌倉初期の美術の発展、南都復興に大きく貢献。
◆奥書院庭園[名勝] 山を背に池を穿ち、出島や石橋を配し、右手に枯滝や蓬莱の石組を置く。様式は桃山時代を伝えている。
◆お多賀杓子 “おたまじゃくし"の語源となったしゃもじ。養老年間(717〜24)元正天皇が病の祈り多賀大社の斎火で強飯を炊き、神木のシデの木で作った杓子で奉ったところ平癒したという。以来、無病息災のお守りとして広まる。
【伊邪那岐・伊邪那美命】
天と地が、混沌の中から別れ出た時、高天原に三神(天之御中主神・高御産巣日神・神産巣日神)、ついで二神、あわせて五柱の別天神が現れ、さらに、国之常立神から神世七代の最後の神、いのちを吹き込まれ、姿かたちもととのって、さあ互いに結婚しようと誘い合う神が生まれる。男神は伊邪那岐、女神は伊邪那美神。イザナギとイザナミは天沼矛を授かり天地をつなぐ天浮橋に立ち、その矛を下界へさしおろし、どろどろの中へ突っ込んで、潮がコォロコォロと鳴るばかり勢いよくかきまわし、引き上げた。すると、その矛の先からこぼれる滴が積もり固まって淤能碁呂島ができたという。二神は島に降り立ち、天御柱を立て宮殿を建てた。男神は女神に尋ねた。「君の体は、どんなふうにできているのか」「私の体はうまくできあがってきたけど、足りないところが一カ所あるのよ」「俺の体もうまくととのってきたが、あり余っているところが一カ所ある。俺の体の余った部分を君の体の足りないところへ刺し入れ塞いで、国を生もうと思う」御柱を男神は左から、女神は右から廻り結婚の儀式を行った。御柱を廻って顔を合わせたとき、女神の方が先に、「まあ、なんてすばらしい男なの」と男神より先にいったことで、不具な児ができた。天神の意見を聞き、再び天御柱を前のように廻り、男がさきに言葉をかけ二柱の神は結ばれ、八つの島を生んだ。イザナミはその他多くの神々を生んだのち黄泉の国へと旅立つ。イザナギは妻を忘れられず、連れ戻すために黄泉の国へ向かう。イザナギが決して見てはならないという妻の姿は蛆がころころとわき、そして頭にも胸にも腹にも陰部にも、手足にも、あわせて八種の雷神がとぐろをまいている姿。イザナギは恐怖で逃げた。それを黄泉醜女が追う。イザナギは髪飾りの蔓草をとって捨てると、それは、山ぶどうの実となり、角髪の櫛の歯を折り欠いて、一本一本と捨てて行くと、それは竹の子となり、醜女がそれらを食べているあいだに、イザナギは逃げに逃げた。ついに現世と黄泉の国の境の黄泉比良坂の麓、そこに桃の木があり、イザナギはその実を3個取って待ち構え、追っ手に投げつけ。すると、桃の持つ呪力にうたれ、黄泉醜女は退散したという。黄泉の国から逃げ帰ったイザナギは、穢れた身体の禊をし、脱ぎ捨てたものから次々と神が生まれ、身体についてきた穢れからも神が生まれ、そして最後に左目を洗った時に天照大神、右目を洗った時に月読命、鼻を洗った時に須佐之男命という神が生まれた。……『田辺聖子の古事記』より
京都検定HOME | おすすめ観光コース | 貸切料金表 | お薦め食事処 |
こだわり観光コース | 中井タクシーのブログ | お薦めお休み処・お土産 | |
紅葉観光コース | 観光社寺一覧 | タクシードライバーの研修会 |