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【新薬師寺】《華厳宗》0742-22-3736
一説に747(天平19)年、聖武天皇の病気平癒を祈って光明皇后が建立したといい、また、一説には光明皇后の眼病平癒を祈願して聖武天皇が発願したとも伝える。天平時代は境内に七堂伽藍がならび、僧一千人住する大寺であったが、天平時代の建築としては本堂のみが残る。鎌倉時代には解脱・明恵両上人が一時住せられ寺を復興したという。ちなみに、新薬師寺の「新」は「あたらしい」ではなく「あらたかな」薬師寺という意味だという。9月には萩が有名。
本堂 | 鐘楼 |
■本堂[国宝] 天平時代の建築。建物の正面は白壁と板扉の単調な構成ながら、中央間両脇に小壁を設けて意匠上のアクセントとしている。内部は天井を張らず
◆薬師如来坐像[国宝] 新薬師寺の本尊。一木造と寄木造の折衷した珍しい技法。彩色や金箔を用いず、わずかに目と眉に墨、唇に朱を用いるだけの※檀像風の素木像。この点は※飜波式の衣文などとともに平安初期彫刻の特色。
※檀像→本来は白檀で造った細密な彫りの像のみを指す言葉。今日では、榧など白檀以外の材を用いながらも稠密な彫りを示し、表面に彩色などを施さず木肌を生かした素地仕上げか、ごく薄く着色しただけの作例も広義に呼ぶ。
※飜波式→衣の襞を、太く丸みのある襞と、細くしのぎ立った襞とを、交互に繰り返して表す方法。平安前期に多く見られる。
◆十二神将立像[国宝] 昭和の補作を除く11躯は、天平時代の塑像彩色像。各像ともほぼ等身大で、忿怒の形相ものすごく、躍動的な姿勢で薬師如来を守護するさまに作られている。
◆鐘楼[重文] 鎌倉時代の建立。袴腰を漆喰塗として珍しい遺構。鐘は天平時代の製作。
■東門・南門・観音堂[重文] 鎌倉時代の建立。
□おたいまつ 4月8日。1000年の伝統をもつ行事で、夜7時暗い中を12人の僧侶が大松明を持って本堂を一周し、燈明で赤々と本尊の前で薬師如来の功徳をたたえ、薬師悔過の行法を行う。
■本堂[国宝] 天平時代の建築。建物の正面は白壁と板扉の単調な構成ながら、中央間両脇に小壁を設けて意匠上のアクセントとしている。内部は天井を張らず化粧屋根裏を見せた簡素な造りで、床は瓦敷とし、周囲1間を外陣とする。内陣の中央には白漆喰で円形の須弥壇を設け、壇上に本尊薬師如来坐像と十二神将立像を安置。
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