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京都観光タクシー同友会の観光案内

大野寺の観光案内 2011年5月11日

【大野寺】《真言宗室生派》0745-92-2220

 伝承では681(白鳳9)、役小角(役行者)によって草創され、824(天長元)に空海が堂を建立して「慈尊院弥勒寺」と称したという。役小角は修験道の開祖とされる伝説的要素の多い人物であり、空海が堂を建立との話も創建を宗祖に仮託した伝承とされており創建の正確な経緯は不明である。近くにある室生寺は興福寺系の僧によって創建・整備されており、小野寺の磨崖仏造立にも興福寺の僧が関係していることから見て、興福寺と関係の深い寺院であったと考えられている。寺は明治33(1900)の火災で全焼した。その際、本尊をはじめとする仏像などは持ち出されたが、現存する建物はすべて火災以後のものである。

■本堂 本尊木造弥勒菩薩立像(秘仏)[重文]を安置する。鎌倉時代の寄木造の像で、無実の娘を火あぶりの刑から救ったという伝説にちなみ「身代わり地蔵」と呼ばれている。

■弥勒磨崖仏(史跡) 宇陀川の対岸に位置する高さ約30mの大岩壁に刻まれている。岩壁を高さ13.8mにわたって光背形に堀窪め、その中を平滑に仕上げた上で、像高11.5mの弥勒仏立像を線刻で表す。前述のように、興福寺の僧・雅縁の発願により、1207(承元元)から制作が開始され、同3年に後鳥羽上皇臨席のもと開眼供養が行われたものである。作者は宋から来日した石工・伊行末(いぎょうまつ)の一派と考えられている。山城国笠置山にあった弥勒の大石仏(現在は光背のみが残る)を模したものである。岩盤からの地下水の滲出等で剥落の危険があったため、1993年から1999年にかけて保存修理工事を実施。岩表面の苔類の除去や地下水の流路を変える工事などが行われた。

山門 書院 本堂
磨崖仏 オオデマリ 石楠花
牡丹 枝垂れ桜 磨崖仏

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