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石上(いそのかみ)神宮(じんぐう)布留御魂大神(ふるのみたまのおおかみ)布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)TEL0743-62-0900

日本最古の神社の一つで、武門の棟梁たる物部氏の総氏神として信仰されてきた。祭神の布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)は神剣で、神武天皇東征の折り、熊野の高倉下命(たかくらじのみこと)が神剣を献上し、その剣で荒ぶる神々を平定したという。天皇はこの神剣を尊び、崇神天皇のとき、神剣を奉安する祠を建てたのが、石上神宮の起源といわれる。上古においては、武を司る氏族の物部氏が奉仕者となったので、朝廷の武器庫、天武庫(あめのほくら)もここにあった。拝殿背後の禁足地からは、勾玉・管玉・金銅鐶類・銅鏡などが出土した。

■楼門[重文] 1318(文保2)、鎌倉時代末期の建立。往古は鐘楼門として上層に鐘を吊るしていたが、明治初年の「神仏分離令」により取り外され売却。二重の正面に掲げてある木額の「萬古猶新 (ばんこゆうしん)」の字は、明治・大正の元老として有名な山縣(やまがた)(あり)(とも)の筆によるもの。

■拝殿[国宝]  鎌倉時代初期の建立。拝殿としては、宇治上神社拝殿とともにもっとも古いものの一つ。第72代白河天皇が、当神宮の鎮魂祭のために、1081(永保元)に宮中の神嘉殿(しんかでん)を寄進されたものと伝える。その後、1470(文明2)修復、貞享元年上葺、享保18年修補、元文5年上葺、寛政10年修復、安政6年屋根替、計6枚の棟札が現存する。

■禁足地 当神宮にはかつては本殿がなく、拝殿後方の禁足地(きんそくち)御本地(ごほんち)と称し、その中央に主祭神が埋斎され、諸神は拝殿に配祀されていた。明治7(かん)政友(まさとも)大宮司により禁足地が発掘され、御神体の出御を仰ぎ、大正2年本殿が造営された。禁足地は現在も「布留社」と刻まれた剣先状石瑞垣(みずがき)で囲まれ、昔の佇まいを残している。

(しち)支刀(しとう)[国宝] 禁足地から出土。全長74.8cm、柄の長さ9cmで鍛鉄製。剣身の左右に6つの枝刀が交互にある特殊な形をしている。また、剣身の表裏にはあわせて60余字の銘文が金象嵌で表され、この銘文から、一般には百済で倭王のために作られ、献上されたものといわれるが、下賜説もある。

■出雲建雄神社拝殿[国宝] 1137(保延3)の建立と伝える。もと天理市杣之内町にかつて存在した寺院・永久寺の鎮守、住吉神社の拝殿を、最古の例で、住宅風の外観と、割拝殿の中央に1間の通路をもち、通路両方の唐破風の意匠は優れたもの。

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