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【法住寺】《天台宗》075-561-4137

 平安時代中期に藤原為光によって創設された天台宗の寺。かつて大きな寺領を誇る「法住寺殿」があった。法住寺殿は、後白河法皇が御所を作ると共に、自分の死後を守る墓を敷地内に造営したもの。墓に対峙するように蓮華王院(三十三間堂)を、御所を守る新日吉神宮・熊野神社を移し、政務をする政庁までも含んでいた。法住寺殿が木曾義仲によって焼き討ちされ、数年を経て後白河上皇もなくなると、法住寺は後白河上皇の御陵をまもる寺として江戸時代末期まで存続、明治期に御陵と寺が分離され現在にいたる。元禄期には大石内蔵助が参拝したと伝えられ、その縁から四十七士木造が安置されているなど、忠臣蔵縁の寺としても知られている。 

旧御陵正門 法住寺山門 本堂
山内境内 弁財天・荼枳尼天 長谷川町子さんの原画
内庭 後白河法皇御陵参道 後白河法皇御陵

■本堂 2006年に改修。ケヤキやヒノキを用いた壁の一部にガラス素材の棒を通すことで、本堂内に陽光が差し込む。時間や太陽の角度で光の雰囲気が変わる、万華鏡のような構造が「輝くお堂」を作り出す。光のひとつひとつが「仏」をあらわすと同時に「星」を表現しており、宇宙の中に存在しているとのイメージを反映させているとか。

■身代不動明王 法住寺の本尊・不動明王像は「身代わり不動尊像」とも呼ばれている。法住寺殿が木曾義仲の焼き討ちに合った際、院の御所に攻め入った義仲の矢は当時の天台座主に当たった。天台座主のおかげで法皇が難を逃れたことから「身代わり不動尊像」と呼ばれることになったという。

■後白河法皇像 後白河法皇の寺にもかかわらず、寺には法皇の遺体や像もない状態が続いた。崩御800年後に作られたのが、法華堂にあるのと同じ大きさ、形の法皇像。現在は命日の5月3日をはさんだ、5月1日〜7日に公開。

■長谷川町子さんも愛した寺 生前『サザエさん』の作者である、長谷川町子さんの遺骨は法住寺に安置されている。「静かでいいところ」だと好んだという寺で、今も静かに眠っている。サザエさんやタラちゃん、ワカメちゃんなど、直筆のイラストも飾られている。

菊のご紋 正面の門は、昭和天皇即位時に作られたもの。中央に三巴を配した菊のご紋が刻まれているが、「もったいない」との考えから、菊の紋に2枚の葉っぱが生えたものを使用している。

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