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義仲寺(ぎちゅうじ)天台宗》077-523-2811

 木曽義仲(きそよしなか)芭蕉(ばしょう)の墓で有名。寺伝によれば、この地に果てた木曽義仲の小さな塚に愛妾(あいしょう)(ともえ)御前(ごぜん)と思われる美しい尼が読経に通い、後に傍らに結んだ庵に始まるとされる。1553(天文2)年、近江源氏佐々木氏が同じ源氏の将軍として寺を建立したという。景勝の地であったために、芭蕉はこの寺を再々訪れ、遺言によりここで眠る。芭蕉自筆の“行春をあふみの人とおしみける”また辞世の“旅に病んで夢は枯野をかけめぐる”など、境内には芭蕉らの19におよぶ句碑がある。

※木曽義仲(1154〜84) 平安末期の武将で頼朝(よりとも)従弟(いとこ)にあたる。1180(治承(じしょう)4)年以仁王(もちひとおう)を奉じ、平氏追討の兵を挙げ入京。頼朝・平氏とともに全国を三分したが、後白河院と反目、頼朝や義経の手により粟津で今井兼平とともに敗死。

翁堂(おきなどう) 正面の祭壇に芭蕉像を安置し、東西の壁には36人の俳人の画像が並んでいる。

無名(むみょう)(あん) 翁堂の左の書院、寺伝の尼が“名も無き者”と里人に素性を隠した言葉に由来し、藁葺(わらぶき)のささやかな庵であったところに芭蕉が逗留(とうりゅう)、月見の宴を楽しんだ。

時雨(しぐれ) 11月第2土曜。芭蕉の命日。

【瀬田の唐橋】

 「唐橋を制するものは近畿を制す」といわれた橋。東の国から京の都へ入る関所の役割を担う地で、軍事や交通の要衝であったことから、壬申(じんしん)の乱・承久(じょうきゅう)の乱・元弘(げんこう)の乱など多くの戦乱で幾度も焼き落とされてきた。1575(天正3)年織田信長によって現在の位置に移され、それ以降も幾度も架け替えられている。現在の橋は、昭和54年、鉄筋コンクリート造りだが、旧橋の擬宝珠(ぎぼし)欄干(らんかん)に取り付けられ、昔の面影を残している。近江八景の一つ、勢多(せた)(ゆう)(しょう)

■瀬田橋竜宮 百足(むかで)退治伝説で有名な俵藤太秀郷(たわらのとうたひでさと)を祭る。瀬田の唐橋を通りかかった俵藤太が、瀬田川にすむ竜神に、三上山を7巻半という大百足の退治を頼まれ、みごと射止めるという話が伝わる。

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