京都観光タクシー同友会の観光案内
【伏見稲荷大社】《主祭神・
全国稲荷社約4万の総本宮。創祀は711年(和銅4)。『山城風土記』逸文には、秦伊呂具が驕富のあまり、餅を的にして矢を射ったところ、餅は一羽の白鳥と化し、山の頂に飛び去った。その鳥のとどまったところに稲が生えたので、伊奈利社と名付け、秦氏が代々禰宜となって祀りを行ったのが起こりと伝える。平安時代、空海が東寺の塔材用として神木を伐ったことから真言宗と結びつき、ますます繁盛したという。後、江戸時代、武士が屋敷神として、商人が授福開運の神として、また、老中・田沼意次が信仰して評判となり、稲荷信仰は江戸名物の一つとなった。
表参道 | 楼門 | 本殿 |
奥社 | 千本鳥居 | おもかる石 |
■楼門 1589年(天正17)、豊臣秀吉が母・大政所の病気回復を願って寄進。矢大臣・左大臣という随身姿の神像を安置。随身とは平安時代の護衛の近衛府の舎人のこと。弓矢、ヤナグイを負い、剣を帯びている、門守の神。
■本殿[重文] 祭神は宇迦之御魂大神・佐田彦神・大宮能売神を主神とし、田中大神・四大神の二神を配祀して五座とする。1499年の再興。五間社流造で“稲荷造”といい、本殿と拝殿のあいだが極めて短い。蟇股には牡丹・唐獅子・唐草などの桃山風彫刻が施さている。
■権殿 “若宮”ともいい、本殿を造営するとき、神璽をその期間中うつし祀る御殿。本殿と同じ形式の構造であるが向拝がない。1589年の造営。
■東丸神社 明治16年、荷田春満に正四位を贈位されたのを記念して造営。
■荷田春満旧宅 江戸、国学四大人の一人(他に賀茂真淵・本居宣長・平田篤胤)。稲荷大社の祠官羽倉家の旧邸で、同家出身の国学者荷田春満の誕生の居宅という。
■御茶屋[重文] 後水尾上皇の仙洞御所にあった建物を移築と伝える。邸内には瑞芳軒・残香亭などの茶席がある。
■奥宮 本殿背後の上段の地。三間社、切妻造、檜皮葺。祭神は稲荷神。
■白狐社 稲荷の神使白狐(命婦専女神)を祀る。
■玉山稲荷社 もと宮中に祀られていたが、明治初年に現在の地にうつしたと伝える。同時に勅額・宸筆・七夕和歌・御冠・御衣などが神宝として奉納。
■千本鳥居 鳥居の奉納金額は約20万円程度といわれている。
■奥社奉拝所(奥の院) 稲荷山山頂三ヶ峰の正面にあたり、山上の神蹟を遥拝するために設けられた。
■おもかる石 石は石灯籠の宝珠。持ち上げて軽ければ願い事がかなう。重ければかなわぬといわれる。
◇お山めぐり 稲荷山は標高233m、神の降臨地として古くから神聖視され、山中いたるところに神蹟やお塚があり、これらのお塚を巡拝することを「お山めぐり」という。いずれも明治以降につくられたものだが、自然物を対象とした原始信仰の遺態が見られる。お山めぐりは本殿から4kmで約2時間。
◇稲荷と狐 稲荷の眷属は狐。なぜ、狐なのか正論はない。狐は水田のカニ類や貝類をたべてくれるので、水田の守護者、また、その尻尾が、稲がたわわに実った形に似ているところだからともいう。さらに、狐の習性が人々に神秘的な印象を与え、霊界との交通の媒介者となったものと思われる。ちなみに、伏見稲荷のキツネは、鍵、玉、稲穂、巻物をくわえている。巻物は仏教の経典ともいわれ、仏教とのかかわりも考えられる。
◇稲荷と焼き鳥 伏見稲荷の参道にはスズメの焼き鳥が売られている。スズメは米の害虫、害虫は退治して食べる! しかし、スズメは野鳥であるから現在の日本ではスズメといえども捕獲することはできない。スズメの焼き鳥はどこの国から?聞くところによると、ある期間に限って、名古屋あたりで捕獲した雀だといわれている。
◇鳥居 朱色の鳥居の朱は魔除け・防腐剤の要素がある。また、朱は血のいろでもあり、大地の恵みともいう。鉱石からわずかしか取れない辰砂として産し、成分は硫化水銀。伏見稲荷には約4000~5000本の鳥居があるといわれている。
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