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【峰定寺】《本山修験宗》Tel075-746-0036

 寺伝によれば、平安末期の久寿元年(1154)、鳥羽法皇の御願により三滝上人観空が石窟中に三間の堂を建て、十一面千手観音像を安置したのが起こりといい、別に法皇の勅命によって造られた不動明王と毘沙門天像を奉安した。いずれの宗派にも属せず、法灯を継承してきたが、中世にいたって衰微する。延宝4(1676)、後西法皇の時、聖護院の支配下となり、修験道錬行の道場となる。石楠花(しゃくなげ)の名所。

峰定寺参道 峰定寺仁王門 仁王門前の高野槇

峰定寺は修験宗のお寺です。仁王門から入山する事は修行です。山内の撮影は許可されておりません。くれぐれもご注意を!

■仁王門[重文・南北朝] 三間一戸の八脚門で、正面一面を通路とし、左右に金剛力士立像[重文・平安]を安置する。貞和6(1350)の再建だが、江戸時代以降に何回も修理を繰り返しているため建築細部に近世の手法が入っている。

■鐘楼 鐘楼にかかる銅鐘(鎌倉)は、永仁4(1296)の鋳造になり、文正元年(1466)に当時に移した旨の刻銘がある。

俊寛僧都(しゅんかんそうず) 鐘楼の上段の地にある石造宝筺印塔(ほうこういんとう)(室町)をいう。法勝寺執行俊寛は鬼界ヶ島に流されるや、その妻子はこの地に隠棲し、墳墓を作ってその冥福を祈ったという。

■本堂[重文・南北朝] 懸崖(けんがい)の上に舞台造りとして建つ。方五間、単層、屋根は寄棟(よせむね)造り、?葺(こけらぶき)、仁王門と同じ貞和6(1350)の再建。内部は周囲一間通り化粧屋根裏で、内陣は鏡天井とし、厨子とその須弥壇は唐様である。厨子内に安置する本尊十一面観音坐像[重文・藤原]は創建当初の像で、金銅製の精巧なもの。その傍には不動明王二童子像・毘沙門天立像[重文・藤原]および釈迦如来立像[重文・鎌倉]を安置する。

■供水所[重文・南北朝] 方一間、向唐破風(むかいからはふ)造り、板葺という建物で、閼伽井屋(あかいや)としてはもっとも古いものとされる。

□峰定寺山中 修験者の行場になり、鐘掛岩、鏡岩、獅子岩、蟻の戸渡り、大蛇杉、両界窟などと称する奇岩怪岩が、そそり立つ。

□松上げ 花背の松上げは、815日夜、八枡の春日神社前の上桂川の河原にあつまり、高さ20m余の太い柱の先に松葉を入れた籠をつけ、下から紐のついた小さな松明を放り投げて点火する。一方、広河原の松上げは824日夜、広河原下ノ町の渓谷で行われる。

参考資料 昭和京都都名所図会 竹村俊則著より

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